介護から終活まで手厚くサポート。畜産のまち鹿児島県曽於市が推進する高齢者支援と終活サービス。

鹿児島県曽於市は6月23日に鎌倉新書と「終活に係る包括連携に関する協定書」を締結した。曽於市は3人に1人以上が65歳以上という高齢化の中で、地域一丸となって高齢者が住みやすい社会を目指している。今回は、曽於市長の五位塚剛氏に高齢者支援の取り組みについて話を伺った。

曽於市における高齢化率やそれに伴う課題

清水:本日は曽於市の高齢者支援への取り組みにつきまして五位塚市長にお話を伺います。
どうぞよろしくお願いします。今、全国でも高齢化率というのは高くなってきておりますけが、曽於市における高齢化率や、それに伴う課題についてお話しいただけますでしょうか。

五位塚:私たち曽於市の今の人口は5月末現在で3万3,187人です。そのうち65歳以上の方が1万4,269人ということで、高齢化率は43%になりました。認知症になってしまって、家族だけではお世話ができず、施設に預けながら頑張ってる人たちも相当増えてきております。そういう意味で市内にあるグループホームをはじめ、さまざまな介護施設があるのは、本当にありがたいと思っております。

曽於市で実施している様々な高齢者向けサービス

清水:高齢化の課題先進の市ですが、曽於市では日常生活を送るための支援サービスが多く提供されています。訪問給食サービス、寝具洗濯乾燥消毒サービス、緊急通報システムなどですね。このようなサービスについて市民のみなさんの反響や関心はいかがでしょうか。

五位塚:曽於市は3つの町が合併してできた市で、農村部の方にお年寄りの方々がより多く生活していらっしゃいますが、町の中心にしか買い物できるところがありません。どうしても毎日町まで行って買い物することができない65歳以上の方や障害を持っている方については、自宅にお弁当を届ける宅配制度があって、かなりの方が利用している状況です。
同じように、お年寄りの方々が布団などの寝具を洗ったり、クリーニングに持っていくのが大変ということで、寝具の消毒サービスも提供しています。緊急通報システムというのは、体調が悪かったり、緊急で何か起きた時にボタンを押すと、すぐに近くの方か役所の方に連絡ができるようになっている仕組みです。これも220人くらいの方が利用していて、実際に大変喜ばれています。

市民、読者の方に向けて一言

清水:最後に市民の皆様や、これを見てらっしゃる方に向けたメッセージがありましたら、お願いします。

五位塚:自分の人生は一度きりしかありません。二度とない人生を楽しく生きるためには、気持ちを前向きに生きることが非常に大事だと思います。お迎えが来た時にも、もうちょっと頑張りたいから待ってくださいといって、やるべきことを楽しく頑張ってもらいたいです。心配事があれば家族の方々とよく相談して、納得して終活に取り組んでもらいたいと考えています。そういう意味でも今回の終活に関わる協定は非常に意義のあるもので、市民のみなさまのためになると私は考えておりますので、またいろいろな方々に広めていきたいと思っております。

インタビューの全文は月刊終活 8月号に掲載されています

掲載記事

自治体
2023.08.24