絶対に必要だからこそ慎重に! 「棺」を選ぶときに気をつけることは?【今さら聞けない終活豆知識vol.13】

       
今さら聞けない終活豆知識 終活
2025.10.15

最後のお別れの際、故人の遺体を納めるために必要不可欠なのが「棺」。実は棺には色々な種類のものがありますが、正直なところよく分からないという人も多いのではないでしょうか? 日本の葬儀ではマストアイテムとも言える棺の選び方や特徴について、詳しくチェックしてみましょう。

写真出典:PIXTA

棺選びで押さえておくべきポイントは?

棺を選ぶ上でまず重視すべきなのは、故人の遺志・宗教です。もし故人が棺の素材や形を事前に決めていたのなら、その遺志を尊重して棺を選びましょう。また、故人の宗教・宗派によっては棺の種類が指定されているかもしれないので、あらかじめ確認しておくことが大切です。

次に考えるべきは棺の材質。代表的な材質には、木棺・布棺・エンバー棺・エコ棺が挙げられます。木棺が最もベーシックなようですが、近年では環境意識の高まりに伴って、段ボール製で環境負荷が少ないエコ棺への注目が高まっているとのこと。他にも様々な材質があり迷ってしまうかもしれませんが、材質によって値段が異なるので、予算をしっかり決めておくことが材質選びのポイントになりそうです。

さらに、棺の形状にも色々なバリエーションがあります。最もシンプルなのは長方形の箱型タイプ。装飾を加えやすい山型や、角がなく柔らかい印象を与えるかまぼこ型はデザイン性があって人気のようです。イギリスなど西洋で使用されているコフィン型は、頭側の幅が広く、足側に向けて幅が狭まっていく形。映画で見たことがある人もいるかもしれません。

注意したいのが、棺のサイズは故人の身長には合わせないという点。人は亡くなった後、つま先が伸びて背伸びをしたような状態になるので、実は故人の身長に10~15cm加算した長さが適切なサイズになります。

棺は葬儀プランに組み込まれていることが多く、葬儀の手配と合わせて葬儀社に準備してもらうのが一般的ですが、意外にもインターネットで個人購入することも可能。一部の市町村で提供されている市民葬・区民葬を利用する場合は、相場より安価で棺が用意されますが、内容はシンプルなものになるようです。

故人にとって最後の居場所となる棺。いざというときに急いで決めるのは大変かもしれません。満足できるものを選ぶためにも、前もってチェックしてみてはいかがでしょうか。