日本では人が亡くなったとき、火葬後に骨壷におさめられ埋葬されるのが一般的。ところが世界ではいま、地球環境を考えたエコな埋葬が注目されています。話題を集めているのが、スウェーデンで開発された「冷凍葬」。「フリーズドライ葬」とも呼ばれる埋葬方法はいったいどんな方法なのでしょうか。

究極のエコ葬? 遺体を冷凍して粉末に
リーズドライというと、インスタントカップスープなどのフリーズドライ食品を思い浮かべる人も多いと思いますが、同じ原理を応用しています。スウェーデンのプロメッサ・オーガニック社は、遺体を急速冷凍して堆肥化することに成功。この方法は「プロメッション」と名付けられました。
「プロメッション」では、死後1週間以内に遺体をマイナス18度で冷却し、とうもろこしなどのデンプン質で作られた棺におさめます。その後、マイナス196度の液体窒素に1時間ほど浸すと細胞がもろくなり、棺ごと機械にかけて振動させるだけで粉末状に。
乾燥させると元の体重の30%ほどのかさになります。粉末化した遺体を、別のデンプン質の棺にいれ、深さ30~50cmの地中に埋めておくと、土中の微生物やバクテリアが分解して、約1年ほどで腐植土になるそう。ただ、注目を集めたもののいまだサービス提供には至っていないようで、新しい方法の普及の難しさが伺えます。
同じように環境にやさしいとされている埋葬方法として、「キノコ葬」や「堆肥葬」があります。「キノコ葬」は遺体をキノコに食べてもらうというユニークな方法。キノコの胞子を植え付けた「キノコの死装束」を遺体に着せて埋葬することで、発芽したキノコが遺体を栄養として成長します。環境意識の高い有名人などが選択したことで、広く全米で知られるようになりました。
もうひとつの「堆肥葬」はその名の通り、遺体を堆肥にするというもの。ベルリンのツェルクラム・ヴィテ社が提供している「マイネ・エアデ」という堆肥葬では、遺体を藁、木くず、活性炭などの有機成分と一緒に棺に入れます。棺は専用の大型装置に入れられ、中の遺体はセンサーで管理されながら40日かけてゆっくり堆肥に。堆肥になった遺体は、そのまま埋葬できます。
どの埋葬方法も自然の土に返るという環境にやさしい試み。法の整備など難しい課題はありますが、将来、「キノコにする? フリーズドライにする?」と選べる日が訪れるかもしれませんね。


