高齢者も子育て世代も住みよい町づくりを目指す

全国の自治体で10番目、栃木県内では初めてとなる「終活に係る包括連携に関する協定書」を
鎌倉新書と締結した栃木県さくら市。今回はさくら市長の花塚 隆志 氏に高齢者を中心とした住
民サービス向上の取り組みなどについて話を聞いた。

市民主体の生活支援サービスの取り組みについて

清水:本日は栃木県さくら市にお邪魔をいたしまして、さくら市の花塚市長に様々な市政・取り組みについてお伺いをしようと思っております。
令和3年度から住民主体の生活支援サービスということをさくら市では開始されたと伺っております。どのようなサービスをご提供されているか、そして、市として力を入れて取り組んでいる点等々についてまずはお教えいただけたらと思います。

花塚:令和3年から本市では市民の皆さまに主体となっていただく生活支援サービスを開始いたしました。内容としましては、要介護認定の中で要支援になった方をはじめとして、ご自分だけでの生活が難しくなってしまったという方を対象にいたしまして生活援助を行っております。
今、最も必要とされているということなので、市も力を入れていきたいと思っています。具体的な中身としては、生活支援ですので、炊事洗濯や通院の付き添い、そういうことを行っていただいています。
団体のみなさまは数々ありまして、現在は11団体、そのうち8つの団体が市の補助金を活用してやっていただいております。NPO法人として取り組んでいらっしゃるところもあれば、地域の通いの場としてのメンバーで団体を新たに立ち上げて積極的に取り組んでいただくケースもあります。昨年度の利用件数は延べ1,955件が行われたということでございます。

清水:1900!かなり多くの方にご利用いただいて、だんだん定着していらっしゃいますね。

花塚:そうですね。良い形でスタートできたかなと考えております。

誰でも気軽に立ち寄れる「まちなか保健室さくら」

清水:昨年11月に「まちなか保健室さくら」という施設が創られたということをお聞きしました。こちらは高齢者向けなのでしょうか。どのようなサービスなのか教えてください。

花塚:「まちなか保健室」は昨年といっても開設してからまだ半年経たない、できたばかりのところでございます。元々ずっと設置したいなと思っていました。利用者の中心はやはり高齢者の方々になるかもしれませんが、年齢を問わず、どんな方でもサービスを受けられる場所になっています。
充実したスタッフ、経験豊かな看護師の皆さんが中心になっているので、入った瞬間に非常に安心感がある場所です。こういう皆さんが話しを聞いてくれるんだろうなという安心感ですね。非常に慣れて経験もあるスタッフが立ちどころに血圧を測ったり、握力を測ったり、体の組織を測定してくれます。そしてそのデータ等を見ながら、どうですかと相談にのってもらえる、そんな中身になっています。
現在市内各所にいろんな相談の場所を作ろうとしていますが、相談の内容については限定していませんので、どんな相談にも応じられます。

清水:なるほど。ご病気された方が行くというよりも、元気なうちから気楽に使っていただこうという場所ですね。

花塚:そうですね。地域の場なので自由に出入りいただいて。もちろん小さなお子さん連れのお母さまとか、そういう方々にもご利用いただきたいです。なかなか情報が得にくいとか、仲間がいないとか、そういうところにも役立つことになっている形でスタートできたなぁと感じています。

清水:そういう副産物もあるということですね。

東京から100km弱、温泉もあり自然豊かなさくら市

清水:最後になりますが、市民の皆様あるいは読者の方々に向けて何かメッセージ等ありましたらお願いします。

花塚:栃木県のさくら市でございます。東京から100キロと少しなので案外来やすいところでもあります。特色としては「日本三大美肌の湯」の喜連川温泉という温泉がございます。また、温泉や地元のものが一度に楽しめる「道の駅 きつれがわ」は、年間100万人訪れていただいており、そういうスポットもございます。身近な自然にも恵まれている場所でございますので、栃木の方にお越しの際にはぜひさくら市にも足を運んでいただきますようどうぞよろしくお願いいたします。

清水:ありがとうございます。これからも積極的なさまざまな取り組みに期待しています。私どもも微力ながらついていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

インタビューの全文は月刊終活 3月号に掲載されています

掲載記事

特集 自治体
2023.03.23