気に入った遺影を自分で選ぶ時代! 「生前撮影」という終活の新習慣【今さら聞けない終活豆知識vol.17】

       
今さら聞けない終活豆知識 終活
2025.10.29

人が亡くなったときに、葬儀や仏壇で使われる遺影。故人の顔として残るからこそ、自分の納得のいく写真を使ってほしい… と考える人は多いようです。しかし実際には、自分で選ぶことができないまま使われるケースがほとんど。そこで注目されているのが、「生前撮影」という方法です。今回は、生前に遺影を選んでおくためのコツをご紹介します。

写真出典:PIXTA

遺影用の写真を定期的にチェック

遺影用の写真は、亡くなる5年以内で、故人が元気だったころのものを使うのが一般的。あまり若いころの写真では、参列者が「本人らしさ」を感じにくくなってしまうためです。そう考えると、「今の自分らしい写真」をあらかじめ選んでおくのが、自然な流れなのかもしれません。

また、「この写真の表情は好きだけど、背景がイマイチ」「一緒に写っている人がいる」などの心配も不要。葬儀社で遺影を加工してくれるため、胸から上が写っていて、顔のサイズが親指大なら問題ありません。気を付けるポイントは、ピントがしっかり合っていて、200万画素以上の写真を選ぶことです。他にも、背景色の希望があれば、事前に家族へ伝えておくのもおすすめ。些細なことですが、残された家族にとっては大切な情報になります。

さらに注目されているのが、スタジオで撮影する「生前撮影」。自分らしい服装やメイクで撮影できるため、「思いどおりの遺影にしたい」と考える人にはぴったりです。プロの技術で美しく仕上げてくれるのも魅力。例えば、誕生日などの節目にイベントとして撮ることで、自分の終活を意識するきっかけになるでしょう。

生前撮影は、ただの写真撮影ではなく、人生を振り返る「終活」の一環としても注目されています。納得のいく1枚を残すことで、終活をよりポジティブに進められるようになるのではないでしょうか。

葬儀後、法事がおこなわれることは基本的にありませんが、宗派ごとに異なる儀式があります。カトリックの場合は死後3日目、7日目、30日目に「追悼ミサ」を、プロテスタントの場合は1週間目か10日目、または1カ月目に自宅や教会で記念集会がおこなわれます。

日本では数が少ないとはいえ、いつ参列するかわからないキリスト教式の葬儀。参列時に慌てないよう、大まかな流れやルールは頭に入れておきたいですね。