「香典」のマナー、全部知ってる? 押さえておきたい基本と注意点【今さら聞けない終活豆知識vol.38】

       
今さら聞けない終活豆知識 終活
2026.01.09

通夜や葬儀の場で必要になる「香典」。普段あまり準備する機会がないだけに、いざというときにマナーやルールが分からず戸惑ってしまう人も少なくありません。この記事では、押さえておきたい香典の基本と注意点をお伝えします。

写真出典:PIXTA

香典の本質は「故人の供養」と「遺族への思いやり」

香典とは、参列者がお花やお香の代わりに持参する金銭や品物のこと。古くには弔問客が持ち寄ったお香で故人を供養する風習があり、これが香典の原型です。明治以前には米や野菜などの食料を持ち寄り、喪家が参列者に振る舞う食事の材料として使われていた時代もありました。

香典を用意する際にまず悩むのが、香典袋の表書きでしょう。宗教や宗派によって適切な表書きが異なるため注意が必要です。仏式では「御霊前」「御香典」「御香料」などを用いることが多く、「御仏前」は四十九日の法要以降に使うのが基本。ただし、浄土真宗の場合は通夜や告別式でも「御仏前」を使用します。

神式の場合は「御神前」「玉串料」「御榊料」、キリスト教式ではプロテスタントが「御花料」「お花料」、カトリックでは「御ミサ料」「御弥撒料」と書くのが一般的。表書きを間違えると無作法だと取られかねないため、しっかりと事前確認をしておきたいところですね。

次に金額ですが、こちらも故人との関係や自身の年齢で変わります。故人が自身の親であれば3~10万円、きょうだいは3~5万円、友人や知人は5千円~1万円程度が相場。年齢が上がるほど金額も多めに包む傾向にあります。職場関係の場合は5千円ほどが相場とされますが、職位や親しさも踏まえて包む額を決めると良いかもしれません。

お札をふくさに包む際は、肖像画が内袋の表面に対して裏向きになるように入れます。新札の使用は避け、手元に新札しかない場合は、一度折り目を付けてから包むようにしましょう。包んだ香典は、受付で表書きが相手から読める向きにして手渡します。渡すときに「この度はご愁傷様です」と一言添えることも忘れずに。なお、遺族から香典の辞退が告げられた場合は、意思を尊重して持参しないのがマナーです。その分、言葉やお悔やみ状などで弔意をきちんと伝えましょう。

香典は故人への供養の気持ちを表すものであり、同時に遺族への思いやりでもあります。
覚えておくべきマナーは多岐にわたりますが、基本を押さえておけば急な場面でも慌てることなく対応できるでしょう。