震災時も断らない姿勢で尽力し続けた

大学卒業後に学生時代からの目指し続けた葬儀社を起業し、北関東以北のトップクラスまで成長を遂げた株式会社清月記。株式会社清月記 代表取締役社長 菅原裕典氏に、東日本大震災時の取り組みや、これからの事業展開について話を伺った。

株式会社清月記

代表取締役社長 菅原裕典氏

超党派で取り組んだ震災後の備えに対する「矜持」と「使命」

小林:東日本大震災の時のお話しを伺えますでしょうか。

菅原:阪神淡路大震災の時に、青年会議所の活動として西ノ宮で10日間ボランティアを経験しました。宮城県でも30年以内に90%の確率で、阪神淡路よりも大きな地震が発生すると言われていました。帰仙してから、被害を想定して、あらゆる施設に地震津波保険をかけました。仙台市内で仙台葬儀会館連絡協議会を設立し、仙台市と協定を結び、被災した場合は仙台市内の葬儀会館をご遺体の安置場所とすることを決めました。震災の2年前には宮城県葬祭業協同組合と宮城県で防災協定を結び、事前に費用を決めました。また、自社ではディレクターに納棺技術を習得させました。地震が発生後、13日の朝に高松の棺メーカーの社長に電話をして、仙台に近い場所から棺を1,000本集められないかとお願いしました。実際に私たちも被災していましたが、なんとか対応して、13日の段階で500本の棺が届き、結果的に10,000本を対応いたしました。

震災を経て築いた自治体との協力体制とコロナへの対応

小林:コロナ禍の2年間を通して、葬儀の在り方やお客様の考え方の変化など、どのように捉えていますか。

菅原:コロナ以前から都市部では会葬者の減少や香典辞退などの動きはありました。仙台でもいずれ同じことが起こると想定していたところにコロナが始まったので、10年程前倒しになったと思っています。清月記ではコロナ以前に、小規模の葬儀に対応できる「見送り邸宅」をはじめていたので、変化にも素早く対応できました。

これからの時代に清月記が使命を果たしていくために

小林:最後に今後の事業展開ついて教えてください。

菅原:人材育成が重要です。厳しい組織には豊かさがある。優しい組織には厳しさが同居すると思っています。清月記だから依頼したいと思っていただけるように、必要とされる会社であり続けるために、戦い続けることが大事。そして、社員が安定して家族を守るために、会社のルール、社会のルールを守り、人を弔う儀礼を大切にやっていくことが清月記の在り方だと思っています。ローカルブランドとして信頼を得て、常にいま必要なことをしていく。積極的に情報交換をして、互いに情報を開示していきたいと思っています。社内では、前向きに新しい取り組みをしている葬儀社をみて、よりよいものを追求して精進するように伝えています。

記事の全文は月刊仏事 6月号に掲載されています

掲載記事

葬儀
2022.06.16