淘汰される時代を生き抜くために。経営者は10年、20年先を想像して潮流をつくる。

株式会社ティア代表取締役社長の冨安徳久氏にご登壇いただいた。「日本で一番『ありがとう』と言われる葬儀社」を目指し、1997年に名古屋市で創業。10年計画のもと、年2店舗の展開を続け、3年で20店舗達成。経営者は覚悟と探求心が大事だと語る。

業界変革のため一念発起!冨安社長の「理念営業」と「生涯無休」の哲学

冨安:起業するまでに3社の葬儀社で就労しました。最初に就職した葬儀社では『金銭で人を分け隔てしてはいけない』と教わりましたが、転職した先では生活保護者や行旅死亡人の葬儀は切り捨てる方針でした。どうしても納得できないため、方針の撤回を進言しましたが、想いは実現しませんでした。それから、消費者のために業界を変える気持ちで独立創業を目指しました。まずは地域で認知していただくために、会館の3㎞圏内にあるご自宅を訪問し、葬儀の営業ではなく理念だけを伝える「理念営業」をしていきました。公園の井戸端会議に入っていって理念を語ることもありました(笑)。

同一ブランドでの全国展開/10年先・20年先を見越した営業戦略

小林:ティアブランドとしては、昨年に施行件数2万件を越えられましたね!

冨安:理念を共有して展開していることが弊社の最大の強みです。50店舗程の会社であれば私が先頭を切って引っ張っていけますが、100店舗規模になると組織が必要になります。そのため、20店舗目を迎える前から100店舗の構想を固めていました。中期経営計画はやることが決まっている数字です。しかし、経営判断とは10年、20年先まで想像して、潮流をつくることだと思っています。経営者は常に覚悟と探究心が大事です!

さいごに・業界全体で考えるお客様の未来

小林:業界へのメッセージをお願いします。

冨安:皆さんもご遺族のため、故人様のため、消費者のために、日々様々なことを考えていると思います。葬儀社サイド、業界サイドで物事を考えるのではなく、消費者目線で、何を本当に必要としているのかを同じように考えていきたいです。全国展開を目標としていますが、100%シェアを目指しているわけではありません。これからは、ティアみたいなやり方をしないと淘汰される!ティアは業界にとって必要不可欠な存在だ!と思っていただけることで、社会にとってティアが必要な存在になれると思っています。弊社が業界の見本となることができたら、この事業を始めた本望だと思います。

インタビュー全文は月刊終活 4月号に掲載されています

掲載記事

特集 葬儀
2023.04.20