いつも何気なく目にしている自分の「爪」。普段からマニキュアを使っている人はまだしも、身近すぎて普段はあまり意識することがない部分ですよね。実は爪には、身体についての情報がたくさん詰まっていることをご存じでしょうか。今回は、爪の状態を見ることでわかる健康状態についてご紹介します。

見逃したくない爪からの「SOSサイン」
「爪が割れやすい」という人は、女性に多いかもしれません。冷え性による血行不良に加え、水仕事や除光液、妊娠出産などで爪が弱くなりがちです。その原因は、水分や鉄分、「ケラチン」というタンパク質の不足によるもの。対策としては、何よりも栄養バランスを意識した食事を心がけましょう。具体的には赤身肉や魚など、タンパク質と同時に鉄分を補給できる食材がおすすめです。
「爪に縦筋が入りやすい」人は、ストレスや過労、睡眠不足にさらされている可能性があります。とはいえ病気の場合は少なく、単なる加齢でも生じる現象なので大きな心配はいらないでしょう。もしストレスが気になる時には、爪の生え際の左右を揉んでみてください。「井穴」というツボがあり、刺激することでリラックス効果が得られると言われています。
「横筋が入っている」人も高ストレスやひどい睡眠不足の状態にないか要注意。強いストレスがかかると一時的に爪を作る働きが弱まるため、横線状の筋ができてしまうのです。特に、全ての爪に横線が入っていると感染症や糖尿病の疑いが出てきますから、医療機関での受診を検討しましょう。
また、「爪の色」でも健康状態のチェックが可能です。通常のピンク色の場合はまず問題ありません。黄色っぽくなっていれば気管支の不調や副鼻腔の炎症、白っぽいと鉄欠乏性貧血や肝硬変など、肝臓の不調が隠れていることも…。なお、白い爪の色に赤褐色も加わっていると、腎臓の働きが弱まっているサインだと考えられます。
「爪」は小さなパーツではありますが、意外なほどしっかりと全身の状態を反映しているようです。健康管理の一環として、爪切りの時などに少し観察してみてください。思わぬ大病を避けるきっかけになるかもしれませんよ。