株式会社永田屋(愛知県岡崎市) 永田 浩三 氏
2022年8月、愛知県みよし市に、株式会社永田屋が運営を行うフランチャイズ会館「家族葬ホール『ティアみよし』」がオープンした。会館内には「永田や佛壇店」も併設されており、葬祭サービスと物販の相乗効果が期待できるコラボ店舗となっている。同社代表取締役社長の永田浩三さんに、株式会社ティアとフランチャイズ契約を結んだ経緯や新店舗出店のねらい、今後の展望について話を伺った。
葬儀、仏壇、墓石サービスをワンストップで行いたい
2021年1月、株式会社永田屋が株式会社ティアとフランチャイズ契約を結んで初となる「家族葬ホール『ティア豊田土橋』」(愛知県豊田市)がオープンした。ティアとのフランチャイズ契約締結のきっかけは、仏壇の単価ダウンにともなう売上低下だったという。
「仏壇のサイズがコンパクト化するにつれ、本業である物販業で昨対比の数字をキープするのが難しくなりました。業績をカバーできるような親和性の高い関連業態を検討し、目をつけたのが葬祭業です。仏壇に対し、葬祭業は川上の業態になります。川上の葬祭業を弊社が運営することで、風下の仏壇仏具店にも利益をもたらすことができるのではないかと考えました」
フランチャイズのメリットは、ブランド名の使用や運営ノウハウの提供により、業界未経験でも開業しやすい点にある。
「弊社も葬祭に関しては素人なので、まずは葬儀社とタッグを組みたいと思い、名古屋で抜群の知名度を誇るティアさんにお声がけさせていただきました。弊社のねらい通り、出店した初日から施行が入るなど、ティアさんのブランド名の恩恵を存分に受けています。一般的にノーブランドで会館を開業して初日から施行が入るのは稀だと思うので、大変ありがたいです。また、運営に関してもティアさんからフォローアップを受けており、いまのところ売上も目標数値に達しています」
当初からドミナント戦略を立てていたこともあり、2021年12月には2店舗目となる「家族葬ホール『ティア豊田中央』」(愛知県豊田市)を出店。そして2022年8月には、「永田や佛壇店」が併設された初の会館「家族葬ホール『ティアみよし』」がオープンした。
「みよし市は仏壇店が非常に少ないエリアなので、仏壇仏具をお求めになる方々に重宝されるのではないかと見込んでいます。最終的には、葬儀の施行をさせていただいたお客さまに永田屋で仏壇や墓石を購入していただけるような、エンディング産業のサービスをワンストップで提供できるようになるのをめざしています」