喪服や香典は不要? 多民族国家オーストラリアと日本のお葬式の違い【今さら聞けない終活豆知識vol.88】

       
今さら聞けない終活豆知識 終活
2026.06.05

宗教や文化、風習の違いにより様々な形態のあるお葬式。海外ではどのようにおこなわれているのか、想像がつかない人もいるのではないでしょうか。オーストラリアは海外旅行先や散骨リゾート地として人気が高く、若者が就労できるワーキングホリデー制度もある日本とつながりの深い国。そんなオーストラリアのお葬式は日本とどう違うのか、詳しく見ていきましょう。

写真出典:PIXTA

オーストラリアのお葬式には喪服や香典がない

オーストラリアは欧州系、中東系、アジア系、先住民など多くの民族の暮らす“多民族・多文化”国家。故人の信仰していた宗教によりお葬式の形態も変わるため、参列する場合には各宗教に基づくマナーを確認しましょう。

一般的なオーストラリアのお葬式と日本との大きな違いは、喪服や香典がないこと。喪服の代わりにダークカラーの色柄の服装で参列すればOKで、故人や遺族へ気持ちを伝えるメッセージカードを渡すこともあるようです。日本でいう香典のような、渡さなければならないものはありません。

お葬式の根底にある考えも少し異なります。オーストラリアに多いキリスト教や先住民の考え方では、死は終わりではなく新たな旅立ち。そのため、お葬式も終始悲しみに暮れるといった雰囲気ではなく、故人のユーモアのあるエピソードに笑いが起こることも。長い人生を経て新たな場所へ旅立つ故人を見送り、温かな気持ちを共有する儀式として大切にされています。

ちなみに、散骨リゾート地でもあるオーストラリアですが、どこでも散骨できるわけではありません。大きな一枚岩が人気の観光名所であるエアーズロック(ウルル)は、先住民アボリジニにとって神聖な場所。入山が禁止されており、散骨できないのでご注意ください。また、オーストラリア全体として散骨を規制する法律はないものの、自治体により条件が異なるため、散骨される場合は専門家の協力を得た方が安心です。

海外でのお葬式に参列するときや散骨に訪れるときは、各地域の文化に敬意を示し、習慣やルールを守れるように行動したいですね。