泉ピン子と佐藤隆太が親子役で共演する声舞劇『終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました』の記者発表会が10月28日、都内で行われた。2026年4月から「東京シアター1010」を皮切りに、大阪・愛知・広島など全国で上演される。

原作は、保坂祐希による小説『「死ね、クソババア!」と言った息子が55歳になって帰ってきました』(講談社)。かつて母に暴言を吐いて家を飛び出した息子が、55歳という人生の折り返し地点で突然帰ってくるところから始まる物語だ。
長年のわだかまりを抱えた母と息子が少しずつ向き合い、再び“家族”としての絆を取り戻していく姿を、親子や夫婦の“あるある”を交えながら描く。
発表記者会見には、母・小林晴恵役の泉ピン子、息子・達彦役の佐藤隆太、達彦の妻・雅代役の星野真里、晴恵の親友・中野真智子役のあめくみちこの4名が登壇。
タイトルにある「声舞劇(せいぶげき)」には、“声を駆使して、舞うようにストーリーを展開したい”という思いが込められている。それを聞いた泉は、登場するなり「声舞劇ってピンと来ませんね。どうしてもガンマンがドンパチする“西部劇”が出てきちゃう。(一般の名称として浸透するのは)無理でしょ」と、パンチの効いたコメントで笑いを誘った。共演者の佐藤も「そうですよね。声舞劇じゃなくて朗読劇にしましょう!」と、あわや作品タイトルが記者発表会で変わりそうになる場面も。


佐藤は「僕が演じる息子の達彦は、しっかりものの奥さんをはじめ、周りに甘えまくっている。大丈夫かなと思うような男性ですが、息子と母親という距離感では本当は思っていても口に出せないことがたくさんある。そこはすごく共感できます」とコメント。また、雅代役の星野が「コミュニケーションが限られている役柄でもあるので、舞台上で皆さんとどう絡むことができるのか、今はまだ想像がつかない部分もありますが楽しみです」と笑顔を見せると、続くあめくは「陽気な性格の晴恵の親友を演じます。年を重ねるほど女友達って大事になってくると思うので、大先輩の親友役が務まるのだろうかという緊張はありますが、稽古場からいい関係性を築いてお客さまにお届けできたら」と、役への意気込みを語った。
泉は内館牧子の『すぐ死ぬんだから』(講談社)を原作とした朗読劇 泉ピン子の「すぐ死またぬんだから」も経験しており、その時に朗読劇の可能性を感じたという。「こういった形でまた朗読劇でツアーをできることが嬉しい。一期一会の観客の皆さんにいい作品を届けたい。そのためにも、先輩も後輩も関係なく、みんなも意見を言ってほしい。もちろん先輩は私なんだけど(笑)」と、泉らしい率直であたたかい言葉で座を沸かせた。
また会見では原作者の保坂、脚本・演出のシライからのコメントも紹介された。

【ストーリー】
周囲の反対を押し切って20歳で結婚、2年足らずで離婚し、息子の達彦を連れて実家に戻ってきた晴恵。それ以来、息子の国立大学医学部入学のため、身を粉にして学費を貯めたが、進学をめぐる意見の食い違いから、達彦は「死ね、クソババア!」と言って18歳で家を出て行った。それ以来、達彦とは疎遠になってしまった。親の介護を終え、75歳になり1人で暮らしていた晴恵の元に、55歳になった達彦が、何食わぬ顔をして帰ってきた。「俺、離婚することにしたから。今日からここに住むわ」。晴恵「ええっ!? 離婚!?」
後期高齢の母と初老の息子。突然始まった二人暮らし、そして二人旅。笑いと涙のハイエイジ・エンターテインメント!
【公演概要】
声舞劇!『終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました』
原作:保坂祐希(講談社)「死ね、クソババア!」と言った息子が55歳になって帰ってきました
脚本・演出:シライケイタ
作曲:的場英也
出演:泉ピン子、佐藤隆太、星野真里、あめくみちこ
【東京公演】日程:2026年4月25日(土) 16:30開場/17:00開演
4月26日(日) 13:30開場/14:00開演
会場:シアター1010(足立区千住3-92 千住ミルディスI番館11F )
チケット:(全席指定・税込) :8,000円
プレイガイド先行販売:2025年10月29日(水) 10:00~
一般発売:2025年12月6日(土) 10:00~
【ツアースケジュール】
<茨城公演> 2026年5月 9日(土) 会場:水戸市民会館
<栃木公演> 2026年5月10日(日) 会場:あしかがフラワーパークプラザ(足利市民プラザ)
<熊本公演> 2026年5月16日(土) 会場:熊本城ホール シビックホール
<佐賀公演> 2026年5月17日(日) 会場:鳥栖市民文化会館
<山形公演> 2026年6月27日(土) 会場:希望ホール(酒⽥市⺠会館)
<秋田公演> 2026年6月28日(日) 会場:湯沢文化会館
<愛知公演> 2026年7月 4日(土) 会場:ウインクあいち
<大阪公演> 2026年7月 5日(日) 会場:東京建物 Brillia HALL 箕面
<広島公演> 2026年7月11日(日) 会場:神辺文化会館
公式サイト:https://shukatsu-hahamusuko.com/
企画・制作:終活母と家出息子 製作委員会
宣伝:キョードーメディアス



