棺に入れてはいけないものは? 写真やお酒など副葬品のOK・NG【今さら聞けない終活豆知識vol.109】

       
今さら聞けない終活豆知識 終活
2026.10.30

お葬式の最後、故人とのお別れの際に棺に納める「副葬品(ふくそうひん)」。生前好きだったものや、よく着ていた洋服など、「あちらの世界でも寂しくないように」と持たせてあげたいと思うご遺族は多いでしょう。
しかし、実は棺には「何でも入れていい」というわけではありません。
火葬の際にトラブルの原因になったり、大切なお骨を傷つけてしまったりするため、自治体や火葬場(斎場)ごとに入れてはいけないものが決められています。今回は、写真やお酒、ぬいぐるみなど、納められることの多い副葬品の OK・NG ラインと、絶対に入れてはいけない品物について解説します。

写真出典:PIXTA

そもそも、なぜ入れてはいけないものがあるの?

棺に入れてはいけないものが決められている主な理由は、「火葬炉の故障を防ぐため」と「きれいな状態でお骨を残すため」の2つです。

燃えにくいものや有毒ガスが発生するものを入れてしまうと、火葬炉の設備を傷めたり、燃え残りがお骨に付着して変色させてしまったりする恐れがあります。また、爆発の危険があるものは、火葬場のスタッフがケガをする事故にもつながりかねません。故人をきれいなお骨で拾ってあげるためにも、ルールを守ることはとても大切です。

これは絶対NG! 棺に入れてはいけないもの

具体的に、以下のようなものは棺に入れることができません(※火葬場によって細かい規定は異なります)。

・金属・ガラス・陶器類(指輪、時計、メガネ、ビン、缶など)
燃え残ってお骨に付着したり、火葬炉を傷つけたりする原因になります。メガネは棺の上に置くか、骨壺に一緒に納めるケースが多いです。

・爆発の危険があるもの(ペースメーカー、電池、ライター、スプレー缶など)
火葬中に爆発し、お骨が飛び散ったり炉が破損したりする大変危険な品物です。ペースメーカーが入っている場合は、事前に必ず葬儀社へ申告しましょう。

・燃えにくいもの(分厚い本、辞書、革製品、大きなぬいぐるみなど)
大量の紙や分厚い革製品、化学繊維が多く使われた大きなぬいぐるみは、燃え尽きるまでに時間がかかり、大量の灰が出てお骨を汚してしまうことがあります。

・水分の多いもの(スイカやメロンなどの大きな果物)
水分を多く含むものは燃えにくく、火葬の妨げになります。入れてあげたい場合は、小さくカットするか、口元に少し含ませてあげる程度にとどめましょう。

よく納められる副葬品のOK・NG一覧(写真・お酒・手紙など)

では、よく副葬品として選ばれるアイテムはどうでしょうか。

【写真・手紙:〇(ただし注意点あり)】
手紙や写真は燃えやすいため、基本的には入れても問題ありません。ただし、写真については「生きている人が一緒に写っているもの」を入れると「その人も一緒にあの世へ連れて行かれてしまう」という縁起を気にする方(言い伝えを大切にされる方)もいます。気になる場合は、故人だけが写っている写真や風景の写真を選ぶか、顔の部分を避けてお花の下などに納めるとよいでしょう。

【お酒:△(入れ方に工夫が必要)】
お酒が好きだった方には持たせてあげたいですよね。しかし、ビンや缶のまま入れるのはNGです。紙パックのお酒に変えるか、綿棒などに日本酒を染み込ませて故人の唇に潤いを与える「末期の水」の代わりとしてお酒を含ませてあげる「末期のお酒(まつごのおさけ)」という方法がおすすめです。

【ぬいぐるみ:△(素材と大きさによる)】
小さな布製のぬいぐるみであれば許可されることが多いですが、プラスチックの部品(目や鼻など)が多く使われているものや、大きなサイズのものは断られる可能性があります。

迷ったときは、入れる前に葬儀社へ相談を

「これを入れても大丈夫かな?」と迷ったときは、自己判断で勝手に棺に入れるのは避けましょう。

副葬品のルールは火葬場によって異なります。まずは葬儀スタッフに相談してみましょう。万が一棺に入れられないものであっても、「骨壺の横に添える」「写真を撮ってその写真を棺に入れる」といった代替案を提案してもらえます。

最後のお別れの時間を心残りなく過ごせるよう、副葬品についてもしっかりと準備しておきましょう。