親の口座が凍結された⁉︎ 死亡後に銀行口座が使えなくなるのはいつ?【今さら聞けない終活豆知識vol.108】

       
今さら聞けない終活豆知識 終活
2026.10.23

家族が亡くなった後、その人名義の銀行口座はいつ使えなくなるのでしょうか。口座が凍結されるタイミングや、公共料金、葬儀費用の支払いで慌てないために知っておきたい手続きを紹介します。

写真出典:PIXTA

銀行が死亡の事実を知った時点で取引が制限される

口座名義人が亡くなった瞬間や、市区町村へ死亡届を提出した時点で、銀行口座が自動的に凍結されるわけではありません。一般的には、遺族などからの連絡によって、銀行が名義人の死亡を確認した時点で、口座の取引が制限されます。

口座を凍結するのは、預金を相続財産として保全するためです。口座にある預金がなくなるわけではなく、所定の相続手続きを終えることで、払い戻しなどを受けられます。

亡くなった人が複数の銀行に口座を持っていた場合は、それぞれの銀行へ連絡します。通帳やキャッシュカードなど、取引店や口座番号がわかるものを手元に揃えておくと、手続きを進めやすくなります。

凍結後は引き出しや公共料金の支払いも止まる

口座が凍結されると、ATMや窓口からの引き出しだけでなく、振り込み、入金、公共料金や家賃、クレジットカード利用代金の引き落としなども原則としてできなくなります。

亡くなった人の口座から生活に必要な料金を支払っていた場合は、契約先に連絡し、引落口座や契約者を変更しましょう。入金を受けていた場合も、振込先を変更する必要があります。どの支払いに使っていたかを生前に一覧にしておけば、家族が確認しやすくなります。

葬儀費用など、遺産分割が終わる前にお金が必要になることもあります。その場合は、相続人が一定額まで単独で払い戻しを受けられる「遺産分割前の相続預金の払戻し制度」を利用できる可能性があります。

家庭裁判所を通さない場合、払い戻しを受けられる金額は「相続開始時の預金額×3分の1×払い戻しを求める相続人の法定相続分」で、同一金融機関から受け取れる上限は150万円です。利用に必要な書類は金融機関によって異なるため、取引先の銀行へ確認しましょう。

必要書類は遺言書の有無によって変わる

相続手続きに必要な書類は、遺言書や遺産分割協議書の有無によって異なります。一般的には、銀行所定の書類に加え、亡くなった人の戸籍謄本、相続人の戸籍謄本や印鑑証明書などを用意します。遺言書がある場合は、遺言書や検認済証明書などが必要になることもあります。

まずは取引先の銀行へ連絡し、必要書類を確認してから集めるとスムーズです。複数の金融機関で手続きする場合は、法務局が無料で交付する「法定相続情報一覧図の写し」を、戸籍謄本の束に代えて利用できることもあるので各所に確認しつつ進めると良いでしょう。