「実家じまい」は何から始める? 終活として考える家の処分方法【今さら聞けない終活豆知識vol.25】

       
今さら聞けない終活豆知識 終活
2025.11.26

「実家じまい」とは、誰も住まなくなった実家を整理し、処分することを指す言葉。近年では終活の1つとして取り組む人も増えています。とはいえ、何から始めればいいのか悩む人も多いのではないでしょうか。本記事では実家じまいの進め方やポイントについて紹介します。

写真出典:PIXTA

意外と時間がかかる実家じまい

実家じまいを始めるタイミングとしてもっとも多いのが、親が施設に入ったり亡くなったりして実家が空き家になった時。それまでは暮らしていたため、家の中の荷物や家財をすべて整理する必要があります。時間や手間がかかることから、すぐに実家じまいに取りかかれないケースも少なくありません。その場合は、「管理・経済的負担が大きくなり、維持が難しくなった」タイミングで実家じまいを始める人が多いようです。

実家じまいの方法の1つが、家財を処分して建物をそのままの状態で売却する方法。少ない手間と費用で、早く手放せるのがメリットです。ただし、家の状態や立地条件が悪いと、買い手がつかないことも。希望価格で売れない場合は価格の見直しや、リフォームが必要になることもあります。

家の売却が難しい際に検討されるのが、家を解体して土地だけを売る方法。建物の状態が悪い場合や、土地の価値が高い場合に有効です。特に都心など立地の良い場所は、建物をすぐに建てられる更地の方が売れやすい傾向が。ただし、解体には数百万円の費用がかかるため注意が必要です。メリットとデメリットをよく比較して判断しましょう。

ほかにも立地条件が良ければ、「リノベーションをして賃貸として活用する」という選択肢もあります。思い出の残った実家を保有し続けながら収益を得られる点がメリットの1つ。リノベーションのための初期費用はかかりますが、長期的に見ると有効な選択肢となる場合もあります。

実家じまいを決断したら、まずは不動産会社への相談がおすすめ。売却時は複数の会社に査定を依頼すると、相場がわかるため安心です。家財の処分は自分たちでも可能ですが、時間や労力を考えると専門の業者の利用が便利。残置物の処分や遺品整理の対応範囲は業者によって異なるため、予算と内容を比較して検討してください。

信頼できる業者と協力し、一つひとつ丁寧に片づけていくことで、後悔なく気持ちの整理ができます。思い出を大切にしながら実家じまいを進めましょう。