孤独死が起きた時に、孤独死に備える時に
Q&A孤独死をめぐる法律と実務
遺族、事務手続・対応、相続、孤独死の防止
著者:武内優宏/著
判型:A5判
ページ数:284頁
発刊年月:2022年2月刊
定価3,520円(本体3,200円)
ISBN/ISSN:978-4-8178-4767-6
目次
第1章 孤独死の遺族に生じがちな相続、遺産分割に関する問題
Q 相続に関する基礎知識相続人の範囲について法定相続分について
Q 相続人の調査相続人による戸籍の調査第三者による戸籍の調査
Q 相続人が行方不明の場合不在者財産管理人
Q 相続人が生死不明の場合(失踪宣告)
Q 相続人の一人が認知症の場合(成年後見)
Q 遺言の探し方公正証書遺言の探し方/自筆証書遺言書保管制度について/自筆証書遺言の探し方、貸金庫の開扉
Q 相続財産の調査不動産、預貯金の調査/有価証券、保険の調査/負債の調査
Q 相続放棄相続放棄の概説/熟慮期間の延長と単純承認/3か月経過後の相続放棄
Q 限定承認
Q 相続人が不存在の場合(相続財産管理人)
Q 特別縁故者に対する財産分与
Q 相続税等について
第2章 孤独死をめぐる諸問題
Q死体発見のきっかけ
Q 遺体引取義務の有無
Q 死体検案、死体解剖の拒否
Q 遺体の搬送
Q 遺体の腐敗防止エンバーミング
Q 死亡届は誰が出すか
Q 葬儀を挙げる義務と葬儀費用の公的扶助
Q 身元不明の故人の葬儀
Q 身元は判明しているが遺体の引取手がいない場合の葬儀
Q 葬儀費用の負担者、葬儀費用不払への対応(葬儀費用の先取特権)
Q 遺骨引取義務の有無
Q 引き取った遺骨の扱い―遺骨遺棄罪、送骨・散骨
Q 自治体で保管され引き取られない遺骨の扱い
Q 遺骨を火葬場に置いてくることができるか
Q 海洋散骨について
Q お墓の承継
Q 無縁墓の撤去
Q 遺品整理について
Q 賃貸物件の明渡し
Q 居室内での孤独死の損害賠償
Q 自動車の処分
第3章 孤独死の防止や孤独死に備えた終活の準備
Q孤立死の防止Q遺言遺言の作成/遺言の執行
Q エンディングノートを書く際の注意点
Q 葬儀等の生前予約の注意点
Q 納骨堂の事前購入の注意点
Q 身元保証サービスの注意点
Q 認知症に備えて─成年後見、任意後見
Q 死後事務委任契約について
Q 家族信託について
Q 墓じまいについて
Q 保険の活用親族の受取人がいる場合親族がいない場合
Q 地方自治体への相談
孤独死の発生(発見)に際して対応を求められる全ての関係者に向け、Q&A形式で必要となる知識や手続、また孤独死に備える知識を網羅的に解説しました。実際の相続の現場で出会う悩ましい出来事などもコラムでご紹介します。
具体的なQ&A(55問)でもしもに備える
身寄りのない親族が亡くなり、警察から遺体を引き取るように連絡がありました。
遺体の引取りを拒否できるとは知らずに遺体を引き取ったのですが、生前全く交流がなかったのに、親族という理由だけで葬儀費用をかけて葬儀をするのも納得がいきません。遺体を引き取った以上は葬儀をしないといけないのでしょうか。
遠縁の親族が孤独死したらしく、自治体から遺骨を引き取ってほしいという連絡がきました。
生前の交流はありませんでしたが一応親族だからと遺骨は引き取ったものの、骨壺が家にあるのも悩ましいです。遺骨をごみ収集日に出してしまってよいのでしょうか。出してはいけない場合、どうにか遺骨を手放すことはできないでしょうか。
私には、相続人もおらず、交流している親族もいません。
私が死んだら、遺産は寄付をしたいのですが、遺言を書く際にどのような点に気を付ければよいでしょうか。また、私が死んだ後の葬儀や納骨について、遺言に書いておくことはできるのでしょうか。
私には身寄りがなく一人暮らしです。
先祖代々のお墓を管理していますが、私が死んだ後は、誰もお墓を管理する人がいません。生前にお墓を処分しておこうと思うのですが、どのような手続をすればよいのでしょうか。