「腰」の健康は安定した日常生活を送るのに欠かせないもの。しかし、いざ痛みが出た際には、冷やすべきなのか温めるべきなのか、迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、「腰痛」の種類に合わせた対処法の違いについてご紹介します。

「腰痛」で冷やすのは炎症がある急性期
腰痛に対する処置には、大きく分けて「冷やす」と「温める」の2種類があります。どちらを選んでも間違いではありませんが、腰痛を発症した時期や痛みをヒントに使い分けるのがベスト。
「冷やす」のがよいとされるのは炎症が起きている「急性腰痛」の場合です。針を刺すような激しい痛みが起きてから4週間未満の状態を指し、ぎっくり腰や腰を使った直後の痛みなどが該当。患部に炎症が起きていることが多いため、冷やすことで痛みを和らげましょう。
一方、「温める」のがよいとされるのは、血行不良や筋肉不足が原因とされる「慢性腰痛」で、腰全体が重く感じるほか、お尻や足などに痺れを感じることも。発症から3カ月以上の痛みとされますが、患部に手を当てて熱く感じず炎症が引いている場合は、3カ月以内でも温めてOK。血行を促し、適度に運動することが腰痛の改善を手助けします。
実際の対処方法として、「冷やす」場合には冷湿布を使うのが簡単。もし家にない場合には、氷嚢や保冷剤、濡らしたタオルでもよいので、発症後なるべく時間をあけずに冷やしましょう。ただし、患部以外の場所を冷やしたり、長時間冷やしたりすると血行が悪くなり、逆に回復に時間がかかることがあるので注意してください。
「温める」場合には、温湿布、カイロ、蒸しタオルが有効。冷やす場合と異なり、体全体を温めるのがポイントで、体の芯まで温めるようぬるめのお湯にじっくり浸かるのもおすすめです。ちなみに、温湿布は湿布自体が暖かくなるわけではありませんが、トウガラシエキスのような温感刺激を与える成分が含まれているため、血管を広げて血流を改善してくれます。
「腰痛」が起きてしまった時には、まずは冷やすと温める、どちらでアプローチするのかを考えましょう。早めに痛みを鎮静化させ、安定した毎日を過ごしてくださいね。



