埼玉県白岡市 藤井 栄一郎市長。この度、『白岡市における終活に係る業務の支援に関する協定』を締結し、新たな一歩を踏み出した。民間企業で培ったノウハウを活かし、積極的にDX化に取り組んでいる。
白岡市が終活の支援を考えたきっかけ
清水:白岡市制10周年、おめでとうございます。白岡美人と言われる梨の町としても知られる白岡市ですが、終活支援に尽力されたきっかけを教えて下さい。
藤井:人口減少や少子高齢化が急速に進展する中、白岡市はこの10年間で約3400世帯、人口約1700人が増加しました。しかしながら、今後一人暮らしの高齢者の方や身寄りのない高齢者の方を中心に、終活に関する悩みを抱える方が増加していくことが見込まれます。このため、市では、終活に関する課題解決をサポートすることにより、より多くの市民の皆様がご自分や大切な方のために終活を始め、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるまちづくりを進めることが必要だと考えています。このことが終活支援に力を入れようと考えたきっかけです。
福祉の総合相談窓口の開設について
清水:白岡市役所福祉課と白岡市社会福祉協議会に開設された福祉の総合相談窓口について、市民の方々の反響はいかがでしょうか。
藤井:福祉に関するさまざまな相談を受け止め、課題や問題を整理し、解決に向けてサポートする総合相談窓口として、福祉の総合相談窓口を開設しました。開設後、ご本人からだけでなく、地域で活動されている民生委員・児童委員等からも多数の相談が寄せられ、市、社会福祉協議会、関係機関が連携・協力し、課題解決に向けた支援を行っています。窓口にお越しになることが難しい場合には、お電話やご自宅への訪問なども可能ですので、お悩みやお困りごとがあればお気軽にご相談いただきたいと思います。
一つの相談に別の問題が絡んでくる現状
清水:私たちもお客様の一つの相談事から様々な問題が見えてくることがあります。例えば、相続の話の中に田舎のお墓を動かさなきゃいけない、とか出てくると相続だけの話ではなく、終活全般に関わってきます。氷山の一角だけに目を向けるのではなく、関連する様々な問題もサポートしていかなくてはいけないと意識しています。
藤井:お墓の問題だけではなく、空き家の問題等もあります。空き家対策についても専門業者と提携を結んで市民の悩みを解決できるように取り組んでいきたいです。
費用対効果だけではなく、市民満足度のアップ
藤井:自治体DXは単なるIT化やデジタル化を進めることではなく、デジタル技術を活用し、生産性の向上や働き方改革を図り、既存サービスの質の向上や新たなサービスの創造につなげることにより、市民生活をよりよいものに変えていくことであると考えています。DXを活用することで市民満足度が向上していくことに価値があると思います。
白岡市の認知度・魅力度をアップ
藤井:白岡市を知っていただき、魅力を向上させ「住むなら白岡市」「子育てするなら白岡市」を目指して尽力していきます。終活に悩まれた際には「終活専用相談ダイヤル」をご活用いただき、お気軽にご相談いただけたらと思います。