カルシウムだけでは足りない?「骨粗鬆症」予防に欠かせない食材【ちょっとカラダにイイ話vol.60】

       
ちょっとカラダにイイ話 医療・介護
2026.08.17

年齢を重ねると気になってくる「骨粗鬆症」。骨がもろくなることで、ちょっとした転倒でも骨折につながり、寝たきりの原因になることもあります。しかし、骨粗鬆症は毎日の食生活を見直すことで、予防につなげることができます。今回は、骨を丈夫に保つために積極的に取り入れたい栄養素と、おすすめの食べ物をご紹介します。

写真出典:PIXTA

カルシウム、ビタミンD、Kの他、意外と見落とされがちなアレも

骨粗鬆症とは、骨の密度や質が低下し、骨がスカスカになって折れやすくなる病気です。加齢とともに発症リスクは高まりますが、特に女性は閉経後に女性ホルモンの分泌が減少するため、骨量が急激に減少しやすいことが知られています。一方、男性も加齢や運動不足、栄養不足などによって発症するため、誰にとっても身近な病気といえるでしょう。

まず骨の構成成分の一つである、カルシウムを多く含む食べ物を十分摂る必要があり、骨粗鬆症予防には1日700~800mg以上を摂ることが推奨されています。カルシウムを多く含む食品には、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、小魚、しらすなどの魚介類、木綿豆腐、高野豆腐などの豆類、わかめ、ひじきなどの海藻類、小松菜やチンゲンサイなどの青菜があります。これらを毎食少しずつ取り入れることで、無理なく摂取量を増やせます。

そしてカルシウムの吸収を助けるビタミンDも欠かせない栄養素です。鮭やサバ、イワシなどの魚類、干ししいたけやきくらげなどのきのこ類、鶏モモ肉などの肉類に多く含まれています。また、ビタミンDは日光を浴びることで体内でも作られるため、暑さ対策をしながら1日15~30分程度の散歩を習慣にするのも効果的です。

さらに、骨へのカルシウム定着を促し骨密度を高めるビタミンKも重要です。納豆はビタミンKを豊富に含む代表的な食品で、そのほかブロッコリーやほうれん草、小松菜などの緑黄色野菜にも多く含まれています。和食中心の食事は、こうした栄養素をバランスよく摂りやすいというメリットがあります。

さらに意外と見落とされがちなのが、たんぱく質です。骨はカルシウムだけでできているわけではなく、骨の土台となるコラーゲンなどのたんぱく質も必要です。肉や魚、卵、大豆製品を適量取り入れることで、丈夫な骨づくりを支えることができます。

一方で避けた方がいい食材は、塩分が多いもの(インスタント麺や加工食品)、リンを多く含む食品(スナック菓子や炭酸飲料)です。塩分を摂りすぎると尿と一緒にカルシウムが排出されやすくなり、リンはカルシウムの吸収を阻害します。

また、過度の飲酒や喫煙、極端なダイエットや偏った食事は骨量の減少を招く恐れがあるため、生活習慣全体を見直すことも予防には欠かせません。

骨粗鬆症は、自覚症状がほとんどないまま進行することが多い病気です。そのため、「まだ大丈夫」と思っているうちから予防を始めることが大切です。毎日の食事でカルシウム、ビタミンD、ビタミンK、たんぱく質を意識して摂り、適度な運動や日光浴を組み合わせることで、将来の骨折リスクを減らすことができます。丈夫な骨は、健康で自立した生活を支える大切な土台です。今日の食卓から、骨を育てる食習慣を始めてみてはいかがでしょうか。