SNSの普及やハガキの値上がりをきっかけに、人々の間で広がりつつある“年賀状じまい”。「人間関係・連絡先の整理」「手間や費用の節約」といったメリットがあることから、なかには人生の終わりを見据えて年賀状のやりとりを辞退するケースも少なくないようです。

相手への誠意をもって“辞退”するには?
終活の一環で年賀状の送り合いを辞めたい場合、「終活年賀状」と呼ばれるものを最後に送るのが一般的です。自分のタイミングで辞退の意志を伝えられるため便利なように思えますが、ひとつ間違えれば相手に不快感を与えてしまう可能性も。そのため、言葉の選び方と記載する内容には注意が必要です。
例え終活のためであっても、“年賀状”として送っている以上は挨拶や近況報告をしっかり含めるのが大切。加えて年賀状を辞退する理由についても丁寧かつ明確に伝えることで、相手に誠意を示せます。またやりとりを辞めても付き合い自体は変わらず続けたい旨を含めれば、相手との関係を切るつもりではないことをアピールできるでしょう。
なお「終活年賀状を送る適切なタイミング」というものは、まだ慣例化していません。特にこだわりがなければ、定年退職した際や還暦、古希など、人生の節目となる時期が比較的わかりやすいのでおすすめです。
また“年賀状”として知らせるのではなく、キリの良いタイミングにハガキやメールなどで事前に伝えるという方法も。その際は年賀状の準備がはじまる時期よりも前に知らせることを意識すると、相手の負担を減らせます。
ネット上では、実際に年賀状じまいしたという人から「年末の大仕事がなくなってスッキリした」との声が。その一方で、年賀状じまいの連絡が届いた側としては「仕方ないことではあるけど、やっぱり寂しい」「ほんとうにもう会えない気がしちゃう」といった意見も上がっています。
人生が終わりに向かうにつれ、意識する人も増える“年賀状じまい”。どのように伝えるべきかも含め、自分なりの方法を模索する必要があるようです。


