高齢者の睡眠不足はなぜ起こる?快眠のポイント【ちょっとカラダにイイ話vol.44】

       
ちょっとカラダにイイ話 医療・介護
2026.04.27

「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」。年齢を重ねるにつれて、このような眠りに関する悩みを抱える人も少なくありません。実は、高齢者の睡眠不足は加齢による体の変化や生活習慣が大きく関係しています。睡眠の質が低下すると、日中の活動や健康にも影響が出ることがあります。今回は、高齢者に多い睡眠不足の原因や体への影響、日常生活でできる改善のヒントについて紹介します。

写真出典:PIXTA

昼寝は15時頃までに20分程度

年齢を重ねると、若い頃と同じように眠れなくなったと感じる人は多いものです。これは決して珍しいことではなく、加齢によって睡眠の質やリズムが変化するためといわれています。

まず大きな理由の一つが「眠りの浅さ」です。高齢になると深い眠りの時間が減り、浅い眠りが増える傾向があります。そのため、少しの物音や体の違和感でも目が覚めやすくなり、途中で何度も起きてしまうことがあります。また、体内時計が前倒しになりやすく、早い時間に眠くなり、その分早朝に目覚めてしまうこともあります。そして、夜間のトイレ回数が増えることも睡眠を妨げる原因の一つです。加齢によって夜間頻尿が起こりやすくなり、眠りが途中で中断されることがあります。病気による慢性的な痛みや、服用している薬の影響などが関係する場合もあります。

睡眠不足が続くと、日中の眠気や疲れやすさを感じるようになります。特に高齢者の場合、注意力や集中力が低下し、転倒のリスクが高まることも指摘されています。また、睡眠不足が続くと、免疫力の低下や高血圧、体調不良につながる可能性もあります。睡眠は体と心を回復させる大切な時間であり、健康的な生活を送るためにも欠かせないものです。

それでは、睡眠不足を改善するにはどうすればよいのでしょうか。まず意識したいのが、生活リズムを整えること。日中は外に出て太陽の光を浴び、活動量を増やすことで昼と夜のメリハリがつきます。軽い運動や散歩を取り入れることも、睡眠の質を高めるポイントです。また長めの昼寝も夜間の睡眠が浅くなりやすくなります。昼寝をする場合は、15時頃までに20分程度までとしましょう。

そして夕食後はすぐに床に就かず、家族との団らんや趣味などで時間を過ごし、遅めに就寝しましょう。早く寝るとそれだけ早く目が覚めてしまいます。もし、床の中にいて眠れないようなら一度床から出ましょう。就寝前は刺激強いスマートフォンやテレビは避けましょう。照明を少し落とし、読書やストレッチなどリラックスできる時間を過ごすとよいでしょう。コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲み物は、夕方以降控えることもおすすめです。

「年齢のせいだから仕方ない」と思われがちな睡眠の悩みですが、生活習慣を見直すことで改善するケースも少なくありません。睡眠は健康のバロメーター。毎日の過ごし方や睡眠環境を整え、心地よい眠りを目指しましょう。